LINEUP制御盤用クーラー 商品一覧

最適なクーラー選定の基本(熱量計算、必要冷却能力計算)

熱量計算の基本

総熱量(W)盤内機器の
推定発熱量の合計
(各盤内機器の定格出力×熱損失比×台数)
の合計

熱量計算のポイント

①盤内機器の定格出力・台数をリストアップします。

②部品リストがある場合は、リストに記載された機器の定格出力と台数を調べます。

③実際に制御盤を見てリストアップする場合は、扉を開けて盤内機器の種類と定格出力、台数を調べます。

④「制御盤内機器別発熱量一覧」から該当機器の熱損失比を探します。

参考リンク→機器別発熱量一覧

盤内収納機器 発熱量(一般的目安)
ACサーボアンプ 定格出力
〜0.1kVA 40%程度
〜0.5kVA 10%程度
〜1kVA 8%程度
〜3kVA 5%程度

〜5kVA 4%程度
〜11kVA 3.5%程度
〜22kVA 3%程度
 
インバーター 定格出力
〜0.4kW 12.5%程度
〜0.75kW 11%程度
〜1.5kW 8%程度
〜2.2kW 7%程度
〜3.7kW 6%程度

〜7.5kW 6%程度
〜11kW 5%程度
〜22kW 4.5%程度
〜30kW 4%程度
 

※ 3.7kWのインバーターの場合、3.7kW×0.06=222Wとなります。

・各盤内機器の定格出力×熱損失比×台数の合計を求めます。

※当社WEBサイトでも簡単に熱量計算ができます。
→制御盤用クーラー機種選定ガイド

制御盤クーラー機種選定ガイド
設置場所(屋内/屋外)を選択 盤内収納機器から熱量推定 盤内と盤外の温度差から熱量推定 推定値を入力

必要冷却能力計算の基本

必要冷却能力(W)=推定発熱量合計(W)+熱通過率(W/m2・℃)×制御盤表面積(m2)×(最高周囲温度-盤内希望温度(℃))

※熱通過率:制御盤の材質・板厚によって異なりますが、一般的な制御盤の場合、5~6W/㎡・℃が目安で、板厚2mmの鋼板の5W/㎡・℃を参考値(基準)としています。

※制御盤表面積:自立盤の場合、底面積や壁付け背面積を除いた、制御盤の放熱などに有効な表面積のことです。(有効表面積)

※最高周囲温度:制御盤を設置する環境で、真夏など最も高いと想定される温度です。

※盤内希望温度:希望する制御盤内の温度で、推奨温度は35℃です。低すぎると結露の原因になり、消費電力も増加します。

必要冷却能力計算のポイント

手順1.盤内機器の推定発熱量合計を求めます。(W)
手順2.制御盤の外形寸法(H・W・D)を確認します。 (m)
手順3.制御盤が床面や壁面に接触している面数および面積を確認します。(㎡)
手順4.上記から制御盤の有効表面積を求めます。(㎡)
手順5.真夏などの最も高いと想定される周囲温度を求めます。
手順6.1~5の手順から、必要冷却能力を求めます。(W)

※必要冷却能力計算には、安全率を考慮することを推奨します。(推奨目安:1.2~2倍程度)

ひとくち解説盤内への侵入熱と周囲温度の関係

式の右側の侵入熱は、周囲温度が高い場合は盤内への侵入熱となってプラスされ、逆に周囲温度が低い場合は盤外への放熱となってマイナスになります。
涼しい場所に設置すると、より熱負荷が小さくなります。
ただし、盤内希望温度を高くすると、寿命効果が悪くなるのでご注意ください。

最適なクーラー選定の基本

必要冷却能力(W)=推定発熱量合計(W)+熱通過率(W/m2・℃)×制御盤表面積(m2)×(最高周囲温度-盤内希望温度(℃))

クーラー選定の手順

手順1.必要冷却能力を求めます。
手順2.側面取付タイプか天井取付タイプかを選択します。

手順3.製品ラインナップの中から、必要冷却能力以上の機種を仮選定します。
※必要冷却能力計算には、安全率を考慮することを推奨します。(推奨目安:1.2 ~ 2 倍程度)

クーラーの必要冷却能力(W)推定発熱量合計(W)

手順4.選定したクーラーの冷却能力特性グラフから実際の温度条件で必要冷却能力以上の能力が発揮できるかどうか確認します。
カタログに記載している冷却能力は、周囲35℃/盤内35℃時の能力表記のため、温度条件により冷却能力が変動します。

温度条件を考慮した
クーラーの必要冷却能力(W)
推定発熱量合計(W)

ひとくち解説冷却能力特性グラフ

・クーラー(空調機)は使用される温度条件(周囲温度・盤内設定温度)によって冷却能力が変化するため、実際の使用条件に合わせた冷却能力を確認することが必要です。

・制御盤用クーラーの冷却能力の定格条件は周囲温度35℃、盤内設定温度35℃です。

ひとくち解説制御盤用クーラーの最適な取付位置とは

制御盤用クーラーの取付位置を決める際は、以下のような確認事項を考慮し、
最適な取付位置を決定します。

①盤内の冷風の循環経路が確保できているか

②設置したい制御盤の天井や側面、扉面に干渉物がないか

③盤内のインバーターやサーボアンプなどの自冷ファンの排熱と、クーラーからの冷風がぶつからないか

④選定候補のクーラーの外形寸法およびパネルカットが合っているか

  側面取付 天井取付
メリット ・取付工事が簡単
・フィルターやファン交換が楽
・ドレン排水が安心
・場所を取らない
・通路に出っ張らない
デメリット ・通路に出っ張る
・排熱が当たる
・取付が高所になる
・メンテナンス性が悪い
・モニター表示が見えにくい

冷却能力特性図の見方

例)

  • 盤内熱量:950W
  • 最高周囲温度:40℃
  • 盤内希望温度:35℃

ENC-GR1000L-Proの場合(冷却能力1000W)

ENC-GR1000L-Proの場合(冷却能力1000W)のグラフ
定格能力は1000Wですが
この条件下では冷却能力が不足します

NC-GR1500L-Proの場合(冷却能力1500W)

NC-GR1500L-Proの場合(冷却能力1500W)のグラフ
周囲温度が40℃と高くても
冷却能力に余裕があります

ひとくち解説周囲温度が高くなるとクーラーの冷却能力が小さくなる理由

制御盤用クーラーの冷却能力特性図が右肩下がりになる理由は、クーラーの放熱能力にあります。
放熱能力=放熱面積×熱伝達率×(凝縮器温度-周囲温度)で決まりますが、周囲温度が高くなり凝縮器温度との差が小さくなると、凝縮器で冷媒と外気が熱交換できる量が小さくなり、クーラーの冷却能力も小さくなるのです。
周囲温度が高くなると予想される場所で使用する際には、クーラーが実際に発揮できる冷却能力と照らし合わせて選定する必要があります。

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