組織マネジメントによる課題解決~会社の課題は「ヒト」にあり~
会社が直面する課題はさまざまありますが、組織マネジメントでは多くの課題はもとを辿れば「ヒト」が絡んでいると考えられています。
会社は「ヒト」の働きがすべてであり、「ヒト」の課題解決なくして会社の成長は図れません。
今回は、「ヒト」の課題を解決するための組織マネジメントの活用法などをご紹介します。
目次 [非表示]
1.「ヒト」の対策で多くの課題は解決する
会社が抱えている課題は、収益向上やシェア拡大、開発力の向上など挙げたらキリがありませんが、組織マネジメントでは「ヒト」の課題を対策すれば解決するものと考えられています。
会社は「ヒト」の集まりであり、どんなに良い製品を開発しても「ヒト」がいなければ販売できませんし、どんなに良い生産設備があっても「ヒト」がいなければ動かせません。
会社の中核を担う「ヒト」に課題があると、「ヒト」が担う営業、開発、研究、マーケティング、総務など、全ての業務がうまく機能しなくなり、会社としての成長が難しくなります。
組織マネジメントの手法を取り入れることで、「ヒト」に対する課題を解決し、会社がスムーズに運営できるようになります。
次の章で組織マネジメントが「ヒト」の課題解決に必要な理由を詳しくご紹介します。
2.「ヒト」の課題解決に組織マネジメントが必要な理由
組織マネジメントの本質は、「ヒト」を通じて仕事の成果を上げることです。
会社が目指す方向に向かうには、「ヒト」を如何にして機能させるかを考える必要があります。(ここで言う「ヒト」とは、管理職が管理・育成する「部下」にあたります。)
組織マネジメントの考え方では、会社は「ヒト」「物」「金」「情報」の4つの経営資源で構成しており、中でも「ヒト」は最も大切な経営資源と言われています。
「ヒト」のマネジメントは、感情や体調、生活環境などに影響されやすく、最も難しいものですので、組織マネジメントを取り入れることで、「ヒト」が抱える課題を適切に解決し、会社の課題解決につなげていきます。
3.管理職の機能不全で「ヒト」も機能不全に
会社の課題の大半は「ヒト」に起因するとしてきましたが、「ヒト」=「部下」をマネジメントする管理職が会社において機能不全に陥っていることも、「ヒト」が課題となる背景にあると言えます。
管理職が機能不全に陥っている理由の多くは、「管理職のプレーヤー化」です。
つまり、管理職が部下と同じプレーヤーになっていることで、職場のマネジメントが疎かになり、部下の能力向上やチームワークに悪影響を引き起こしています。
部下の力を高め、組織として会社のパフォーマンスを上げることが、管理職には求められており、プレーヤー体質から抜け出せない場合は、組織マネジメントの研修を行うなど、マネジメント力を向上させるための取り組みが必要となるかもしれません。
4.組織マネジメントを活用するメリット
ここからは、課題解決のために組織マネジメントを導入するメリットを3つみていきましょう。
業績向上につながる
まず、組織マネジメントを課題解決に活用することで、会社の業績向上につなげることができます。
具体的には、管理職が「ヒト」の個性や持ち味をよく理解したうえで適材適所に配置することで、パフォーマンスを最大限に引き出すことができるようになります。
この最大限のパフォーマンスが継続されることで生産性は向上し、会社の業績向上につながっていきます。
イノベーションを生み出す
組織マネジメントで「ヒト」の抱える課題を解決していくことで、イノベーションを生み出すことも期待できます。
近年の会社では、正社員だけでなく、契約社員、派遣社員、アルバイトなど働き方の多様化が進んでます。
これらの多様化による「ヒト」の価値観や働くスタイルなどを理解し、それぞれに適した業務を割り振ることで、異なる視点の発想が相乗し合い、イノベーションを生み出すことができます。
ここで言うイノベーションは、よく言われる技術革新にとどまらず、画期的なアイデアや組織変革をはじめとする経営革新も指しています。
従業員エンゲージメントが上がる
組織マネジメントの導入によって従業員エンゲージメントが高まることで、会社はさらなる業績アップなど、さまざまな恩恵を受けることができます。
従業員エンゲージメントとは、会社と「ヒト」が信頼し合い、貢献し合う関係性のことを言います。
一般的に、「ヒト」は会社から信頼されていることがわかるとモチベーションが上がり、会社のために設定した目標以上に貢献しようと努力するものです。
このように、目標以上に貢献しようと尽力する「ヒト」が増えることで、結果的に会社の業績が伸びていくことが期待できます。
ただ、管理職としても会社のために頑張りすぎる「ヒト」に対して、適度に業務量を管理し、バランスを保つ必要があります。
5.課題解決に向けて管理職にできること
課題解決に向けて管理職としても部下にさまざまなアプローチを仕掛ける必要があります。
最後に、「ヒト」の課題解決に組織マネジメントを導入するうえで管理職として貢献できることを、3つご紹介します。
コーチングする
ここで言うコーチングとは、部下の自発的行動を促すために対話を重ねることであり、コーチングを行うことで、部下の潜在能力や個性など未知の可能性を引き出すことができます。
コーチングは、部下に自分で考え行動するというプロセスを踏ませることで、主体的に行動させることを目的としており、実際に部下が自分で行動するようになると、多くの課題解決につながっていきます。
ワークライフバランスを整備する
部下に最大限のパフォーマンスを発揮してもらうために、ワークライフバランスの整備は必要不可欠です。
管理職が率先して長時間労働を避け、部下に帰宅を促すことや、休暇の取得をしやすい環境作りなどを心掛けましょう。
支援する
部下の能力では、どうしても乗り切ることが困難な問題に直面することもあります。
その際は、管理職が部下の抱えている問題を解決するためにサポートを行い、円滑な業務遂行の妨げになる事柄を解消する必要があります。
部下に成功体験を積ませることも管理職の仕事の1つです。
成功をきっかけに急激にパフォーマンスを上げる可能性もあるため、会社の成長につながることを見据えて積極的にサポートしていきましょう。
6.まとめ
会社を構成する「ヒト」の課題を解決することで、多くの課題は解決することができます。
組織マネジメントは、「ヒト」を管理し、最大限のパフォーマンスを発揮させて会社を成長させるには最適な手法です。
さまざま課題に悩む会社は、まず「ヒト」の観点から見直してみてはいかがでしょうか。