tr?id=1146749789160402&ev=PageView&noscript=1
  1. HOME
  2. アピステコラム
  3. 地球温暖化の原因と地球・ヒトへの影響

アピステコラム

地球温暖化

地球温暖化の原因と地球・ヒトへの影響

地球温暖化の原因と地球・ヒトへの影響

ニュースや新聞を見ていると、地球温暖化により平均気温が上がったことで、海水面の上昇や、大雨による洪水や土砂崩れなど、さまざまな環境問題を目にするかと思います。

そもそも、そういった悪影響を及ぼす地球温暖化の原因にはどういったものがあるのでしょうか。

今回は、そんな地球温暖化の原因について詳しく説明していき、その影響や対策法についてご紹介します。

1.地球温暖化の主な原因は温室効果ガスの増加

地球温暖化の主な原因の1つと言われている温室効果ガス。

温室効果ガスは、地球を包む大気中に存在する気体で、太陽からの熱の一部を捕まえて吸収する性質があります。温室効果ガスによって、地球は平均気温を約15℃に保つことができ、温室効果ガスは地球に必要不可欠なものといえます。

しかし、時代が進むにつれてその量はどんどん増えており、特に20世紀の100年間で温暖化が急激に進みました。

環境庁は地球温暖化によって世界の平均気温は以下のように変化したとしています。

“• 陸域と海上を合わせた世界平均地上気温は、線形の変化傾向から計算すると、独立して作成された複数のデータセットが存在する1880年から2012年の期間に0.85[0.65~1.06]※ ℃上昇している”

引用元
環境省「IPCC 第5次評価報告書の概要-第1作業部会(自然科学的根拠)-」
https://www.env.go.jp/earth/ipcc/5th/pdf/ar5_wg1_overview_presentation.pdf
(2019年5月28日)

温室効果ガスが増加するにつれ、数℃というレベルですが、地球の平均気温は増加すると考えられています。

たった1℃でも平均気温が上昇してしまうと、自然環境は大きく変化してしまうため、地球温暖化は人類が直面している大きな問題でもあります。

また、地球温暖化は、単に地球全体で徐々に気温が上がっていくというものではなく、地域ごとの差も大きく、極地方や標高の高い地域ほど気温の上昇率は高くなる傾向にあります。

2.温暖化の原因である温室効果ガスの特徴

先ほどご紹介したように、地球温暖化の主な原因は温室効果ガスです。

温室効果ガスは、大気中に含まれる二酸化炭素やメタン、一酸化二窒素、フロンなどの総称であり、これらが大気中に増えることで地球温暖化が進んでいきます。

ここでは、地球温暖化の大きな原因となっている温室効果ガスの気体別の特徴について見ていきましょう。

二酸化炭素

温室効果ガスの中でも最も地球温暖化に影響を及ぼしているのが二酸化炭素とされており、主に石炭、石油、天然ガスといった化石燃料を燃焼させることで発生します。

例えば、人類の生活に不可欠な電気などのエネルギーを作る際には大量の化石燃料が使われており、大量の二酸化炭素が排出されています。

二酸化炭素は18世紀後半の産業革命以降、石油や石炭、天然ガスなど化石燃料をエネルギー源として使うようになってから急増しており、二酸化炭素を吸収して酸素を排出する森林面積が世界的に減少していることも増加に拍車をかけています。

全国地球温暖化防止活動推進センター(JCCCA)の「人為起源の温室効果ガス総排出量に占めるガス別排出量の内訳」によると、二酸化炭素が全体の76.0%と大多数を占めています。

メタン

メタンは二酸化炭素に次いで地球温暖化に及ぼす影響が大きな温室効果ガスであり、湿地や水田、あるいは家畜および天然ガスの生産やバイオマス燃焼など、その放出源は多岐にわたります。

メタンを二酸化炭素と同じ量に換算した場合、二酸化炭素の21倍の温室効果を有しているとされており、大量に漏出すれば気候変動に大きな影響を与える恐れがあります。

一酸化二窒素

二酸化炭素と比較すると排出量は微々たるものですが、一酸化二窒素は大きな温室効果を持つ気体であり、大気中の寿命が121年と長いことが特徴です。

主に海洋や土壌、窒素肥料の使用や工業活動に伴って放出されます。

また、成層圏に輸送されてから紫外線による光化学反応を受けるのが主たる分解過程であり、大気反応が遅いことから長期の温暖化を引き起こす物質といえます。

フロン類

フロンは、人間が新たに作り出した人工化学物質で、スプレー缶や冷蔵庫・エアコンの冷媒などとして使われてきました。

オゾン層の破壊の原因物質でもあることが判明したため、1987年にできたオゾン層保護の国際的な約束「モントリオール議定書」により規制されることとなりましたが、そのかわりに使用量が増えているのが代替フロン(HFC、PFC、SF6など)です。

これらはオゾン層を破壊することは少ないので、フロンの替わりに使用されることが多く、使用量が増えましたが、強力な温室効果ガスであることには変わりがなく、地球温暖化の面からは問題となっています。

近年では、代替フロンの使用も控え、オゾン層や地球温暖化に悪影響を及ぼさない、アンモニアなどを使用するようにシフトしています。

3.温室効果ガスの影響

ここからは、地球温暖化や温室効果ガスが地球やヒトに与える影響について見ていきましょう。

地球に与える影響

地球温暖化の影響としてまず挙げられるのが気温上昇であり、それによってさまざまな悪影響がでています。

温暖化と最高気温更新は一緒に語られることが多いですが、自然のメカニズムで高温になることもあるため、それだけでは温暖化が原因とは言い切れません。しかし、世界的に平均気温が上昇しており、こちらは地球温暖化が原因だと考えられています。

なお、今後も地球温暖化が進むと、21世紀末には以下のように気温が上昇すると試算されています。

“• 2081~2100年の世界平均地上気温の1986~2005年平均に対する上昇量は、濃度で駆動されるCMIP5モデルシミュレーションから得られる幅によれば、RCP2.6シナリオでは0.3~1.7℃、RCP4.5シナリオでは1.1~2.6℃、RCP6.0シナリオでは1.4~3.1℃、RCP8.5シナリオでは2.6~4.8℃の範囲に入る可能性が高いと予測される”

引用元
環境省「IPCC 第5次評価報告書の概要-第1作業部会(自然科学的根拠)-」
https://www.env.go.jp/earth/ipcc/5th/pdf/ar5_wg1_overview_presentation.pdf
(2019年5月28日)

このように、地球温暖化によって地球の平均気温が上昇すると、異常気象が発生するリスクも高まります。

環境省が定める異常気象の定義は、30年間に1回以下の程度で発生する現象ですが、近年は日本でも季節外れの大雪や、各地で観測史上過去最高気温更新といった異常気象が頻発しています。

ヒトに与える影響

地球温暖化が進むと、降水量の変化や海流の変化が起こり、食糧生産や確保に大きな悪影響が出ると言われています。

例えばオーストラリアでは、2018年から東部を襲った干ばつの影響で、小麦の生産量が落ち込み、12年ぶりに海外からの小麦輸入を許可する事態に追い込まれています。

こうした状況にもかかわらず、地球規模でみると人口は増加傾向にあり、食糧需要やエネルギー需要は今後も増え続けると考えられており、国際的な問題になっています。

また、地球の平均気温が上昇すると、私たちの健康にも影響を及ぼします。

平均気温が1℃上昇するだけで、地球の生態系は大きく変わります。その影響を最も受けるものの1つが感染症です。

伝染病を媒介する蚊などの生息範囲が広がることで、感染症の被害領域が広がり、それぞれの地域が経験したことのない感染症に見舞われることが懸念されています。

4.世界的に進められている温室効果ガス対策

地球温暖化の最大の原因が温室効果ガスと認識されていることから、近年は世界的に温室効果ガス削減の取り組みが加速しています。

記憶に新しいところでは、2015年に国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)で合意されたパリ協定にて、温室効果ガスの削減について、世界の共通目標として以下の内容を掲げています。

“世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする”
“そのため、できるかぎり早く世界の温室効果ガス排出量をピークアウトし、21世紀後半には、温室効果ガス排出量と(森林などによる)吸収量のバランスをとる”

引用元
経済産業省資源エネルギー庁「今さら聞けない「パリ協定」 ~何が決まったのか?私たちは何をすべきか?~」
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/tokushu/ondankashoene/pariskyotei.html
(2019年6月3日)

また、我が国でも日本の約束草案(2020年以降の新たな温室効果ガス排出削減目標)として、2030年度には2013年度比で26.0%減(2005年度比25.4%減)と目標を定めています。

これらの目標を達成することができれば、人類は温暖化がもたらす様々な影響と何とか共存できるレベルと考えられているため、これ以上温暖化が進まないようにすることが、世界で足並みを揃えて取り組んでいく課題といえます。

また、今のところ、上昇した平均気温を下げる動きは多くなく、気温上昇を抑える話に終始しているケースがほとんどです。

そのため、私たちに求められることとして、身近な節電や環境保護活動に加え、変化した地球環境に適応する知識を身に付けることも挙げられます。

このように対策と適応のバランスをうまくとることで、地球温暖化のリスクを少しでも減らしていくことが今後は求められています。

5.まとめ

地球温暖化の最大の原因は、大気中の温室効果ガスの増加とされています。

二酸化炭素やメタンなどが大気中に増加することで、気温の上昇をはじめ、異常気象など様々な悪影響を現在進行形で引き起こしています。

そのため、世界中で地球温暖化対策の動きが加速していますが、リスクを最小限に抑えるだけでなく、温暖化した地球の環境に適応するための取り組みも必要です。


参考サイト

WWFジャパン “地球温暖化とは?温暖化の仕組みを解説”
https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/40.html

盛岡市環境部のサイト “温室効果ガスとは?”
http://www.eco-morioka.jp/ondanka_sinenergy/aboutondanka/ondanka2

気象庁 “展示室1 温室効果ガスに関する基礎知識”
https://ds.data.jma.go.jp/ghg/kanshi/tour/tour_a1.html

日本経済新聞 “豪、12年ぶり小麦輸入へ 干ばつで不作”
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44893110W9A510C1910M00/

アピステコラム一覧
生産性向上・環境改善に役立つ情報をお届けします。 メルマガ登録

お問い合わせ

商品に関するご質問や、お見積のご依頼など
お気軽にお問い合わせください。

TEL0120-945-354

受付時間:9:00~17:30(土日祝日除く)

support@apiste.co.jp