電気抵抗と温度の関係
温度によって変わる電気抵抗。一般空調下と精密空調下において、その変動幅に大きな差が生じることが明らかになっています。
電気抵抗は温度によって変化
電気抵抗(R《Ω》)は温度によっても変化し、下記の式であらわすことができます。
R(T)=ρ(T)d/S…⑦
ρ(T)は、室温付近において近似的に下記の式にあらわすことができ、
ρ(T)=ρ(T0){1+α(T-T0)}…⑧
これにより温度による電気抵抗の変化を算出することができます。
※αは抵抗の温度係数で、単位は[10-3/℃]です。
※T0は抵抗率で、単位は[Ω・m]です。
代表的な材質別の抵抗率及び温度関係は下表のようになります。
一般空調下と精密空調下を比較してみると
一般空調下では、年間では17~28℃程度の変動があると考えられます。
±0.1℃で制御する精密空調下とでは、電気抵抗の変化がどのように違ってくるのかをシミュレーションし比較すると、その差は決して軽視できないことが分かります。
年間を通して考えたとき、精密空調下と比較して、一般空調下では電気抵抗の値がはるかに不安定です。
これでは、電気特性の評価精度が大幅に下がってしまうことになります。
信頼できる検査データには恒温恒湿環境が必要です
安定した恒温恒湿環境なら、検査・試験データの信頼性も飛躍的に向上します。
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