チラー(ユニットクーラー、冷却水循環装置)
チラーとは一定温度にコントロールした水を循環することで、熱源を冷却または温調する装置です。産業機械、医療機械、理化学機器、食品機械など、さまざまな用途に使用されます。
Chiller、チラーユニット、ユニットクーラー、冷却水循環装置と呼ばれることもありますが同義です。
チラーの構造と種類
チラーは循環液と呼ばれる液体を循環させることで対象の温度を調整する装置ですが、その構造の違いによりいくつかの種類に分けることができます。
- ・タンク(水槽)内蔵型チラー、タンクなしチラー
- ・空冷式チラー、水冷式チラー
用途や使用方法、使用する場所に合わせて選択することができます。
タンク内蔵型/タンクなしチラー
チラーは本体内部にあるタンクの有無で分類することができます。タンク内蔵型のチラーは密閉回路として使用することができ、循環水への異物混入を低減することができます。アピステのPCU シリーズはすべてタンク内蔵型のチラーとなります。
タンク内蔵チラー
タンクなしチラー
空冷式/水冷式チラー
チラーユニット内部は、冷媒が循環する冷凍サイクルと冷⽔を循環する⽔回路からなっていて、冷媒の冷却⽅式として空冷式と⽔冷式があります。
空冷式チラー
水冷式チラー
チラーの選定方法
チラー選定の4つの確認・決定プロセス
チラーは冷却対象の設備・作業にあった製品を選定することが重要であり、使⽤条件・使⽤状況とチラーの機能・性能・仕様をマッチさせることが⼤切です。
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STEP 1
循環水温度の
決定 ワーク、設備の最適温度から循環水の温度を決定します。 さらに詳しく -
STEP 2
冷却方法、
設置場所の決定 空冷式か水冷式か、屋内か屋外か、冷却方法と設置場所を決定します。 さらに詳しく -
STEP 3
必要冷却能力の
計算 冷却に必要な十分な冷却能力を計算します。 さらに詳しく -
STEP 4
ポンプの能力の
決定 冷却水を循環させるのに必要なポンプ能力(揚程)を決定します。 さらに詳しく
チラーのかんたん選定ツール
選定したいチラーの条件が決まっている場合には、こちらのページからかんたんに目的に合うチラーを選定することができます。
チラーを探す
タイプ・種類からチラーを選ぶ
シリーズ | 冷媒 | 制御精度 | 設定温度 範囲 |
タイプ | 冷却能力(kW) | ||||||||
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1 | 3 | 6 | 9 | 10 | 12 | 13 | 14 | ||||||
ノンフロン冷媒採用ノンフロンチラー(PCU-NE) |
ノンフロン | ±0.1℃ | 5~40℃ | 空冷 | 詳しく見る | ||||||||
水冷 | |||||||||||||
屋外設置可・省エネ高性能チラー(PCU-SL) |
フロン | ±0.1℃ | -5~45℃ | 空冷 | 詳しく見る | ||||||||
水冷 | |||||||||||||
ワイドレンジ-10~80℃対応精密チラー(PCU-R) |
フロン | ±0.05℃ | -10~80℃ | 空冷 | 詳しく見る | ||||||||
水冷 |
冷媒・冷却能力・設定温度範囲からチラーを選ぶ
チラーのラインナップは豊富にあるので、条件にあうチラーをお探しください。
チラーの用途事例
チラーの用途と導入メリット
アピステのチラーユニットの導入事例をご紹介します。産業機器や計測機器の中には、温度を一定に保つ必要がある機器や、熱を発しやすい機器があり、冷却のためにチラーが使われています。
チラーを導入することで、お使いの機器を安定した状態で効率よく稼働させることが可能になります。
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射出成形機の金型冷却
夏場など周囲温度が高い時期に発生しやすい冷却不足を解消。製品の不良率低減に貢献します。
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高周波加熱装置
発振器やコイル、熱処理した製品を冷やすクエンチングなど、温度上昇する箇所を夏場でも安定して冷却します。
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アーク溶接機
溶接電源やトーチ周りの温度を一定に保つことで、溶接条件を安定化させます。
アピステのチラーをご導入いただいたお客様の声
購入サポート