チラー 周辺情報 2-3.チラーによる直接冷却
2-3.チラーによる直接冷却
冷却対象の液体を直接冷却するチラーの方式について説明しています。
直接冷却チラーの種類
冷媒をコンプレッサーで循環させ熱を移動させる冷凍サイクルを搭載し、液体の温度を強制的に冷却することができる装置のことをチラーユニット、チリングユニット、チラーなどと呼びます(以下、チラー)。
前項でご紹介した液冷式熱交換器を介して間接的にチラーの循環水で冷却する方法もございますが、ここでは冷却対象となる液体をチラー本体で直接冷却する方式に限ってご紹介いたします。
①浸漬型チラー
下図1.のように冷却コイルを直接冷却対象液体のタンクに浸漬させ、冷却を行うチラーになります。循環式を採用すると配管つまりが懸念されるような固形物が含まれる液体、たとえば油圧作動油(摩耗粉)、クーラント(切削粉、スラッジ)を冷却する際に利用されることが多いです。 設置が簡単で導入しやすいメリットがある反面、温調精度が高くない、一定のタンク深さやタンク上面の設置スペースが必要など、制約も多くなっています。
②直接循環型チラー
下図2.のように、冷却対象のタンクから直接冷却対象液体をチラー本体に取り込んで冷却するチラーです。配管をタンクに挿入するだけで冷却が可能となる容易さが特長です。
(1) オイルチラー・クーラントチラー
油圧作動油や潤滑油のタンク、切削加工機のクーラントタンク等から直接油材を取り込み冷却しております。①の浸漬型チラーが設置できないような制約の多いタンク内の冷却に使用されます。加工機などの設備に対して1対1で使用する小型のタイプが主流になります。
(2) 水槽冷却チラー
設備全体に循環させる冷却水などをタンクや地下ピットから循環させて冷却を行う水冷却用のチラーです。建屋全体をカバーできるような大型のものが多く、設備規模に合わせて複数台をジョイント(モジュール化)できるものもあります。
工場設備用、商業施設の空調用として使用されることが多いです。
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