STORY 1「世界初」
次世代制御盤用クーラーの開発
環境性能とメンテナンスフリーの両立。
協力工場と開発した新たな生産設備で、
実現できた「世界初」。


商品開発
2018年/中途入社
A.F.
省エネ、ノンフロンという環境負荷の低減。
フィンレス、フィルターレスというメンテナンスフリー。
既存の技術では両立は不可能とされていた難題。
立ち向かったA.F.は、部品の新規開発に、
新たな生産設備の導入を提案する。
本当の課題は何なのか。
納得できるまで現場を回っていた。
生産ラインで使われる電気機器を冷却するための制御盤用クーラー。空調設備のない工場では必需品である。
「フィルター交換が面倒だ」。「フロン点検が面倒だ」。制御盤用クーラーが数百台稼働している大規模な工場のお客さまほど、メンテナンスフリーに対する要望は根強い。
一方で、省エネ、環境対応などの規制も年々厳しくなってくる。本当に必要なものは何か。自分の目で確かめたい。実際に制御盤用クーラーが設置されているお客さまの現場を見て回ったA.F.は、改めて過酷な現場を体験し、ますます探究心をくすぐられる。
「私は、なんでも自分の目で確認しないと納得できない性格なんです。現場の担当者が自分で考えて自分で判断する。現場の意見を優先してくれるアピステの社風は、私に向いていると思います」。
過酷な現場で使われた制御盤用クーラー。どんな風に汚れて、どの部品が故障するのだろう。 A.F.は、廃棄予定の制御盤用クーラーを見るために修理工場に向かった。
ファブレスだからこそできた。
常識はずれの生産設備を導入。
フィルター交換が面倒ならば、フィルターをなくしてしまおう。フロン点検が面倒ならば、フロンをなくしてしまおう。難易度の高い設計だが、前職で熱交換器の開発に携わっていたA.F.は、緻密なシミュレーションの結果、理論的には実現できることを確信していた。
問題は量産である。薄肉の長い銅管を、扁平させずに小さなRで曲げることができる工場が見つからない。
「できる会社がないのであれば、自分でつくりたい」。A.F.は、設備メーカーと打合せを開始し、新型熱交換器の製造工場をつくり上げた。「ファブレスメーカーでも、勝算があれば設備投資ができる。この熱交換器はアピステでないと実現できなかった」。
アピステの商品開発グループでは、部品の生産技術開発も実施する。


目的はひとつ。
目の前にいるお客さまの課題にこたえること。
これまでの常識では決して採用されない、フィンをなくすというアイデア。しかし、それがお客さまにとって真に価値があるアイデアであればプロジェクトを開始し、完成させるために突き進む。それがアピステの会社風土である。
「商品企画や生産にまで関わらせてもらえたこともあり、この商品への思い入れはこれまでのキャリアのそれとは比較にならないほど大きなものになった」とA.F.は言う。お客さまの課題に向き合い、その課題を解決できるまで挑戦する。その結果、他社にはない競争力と新しい価値の創造につながる。
「この制御盤用クーラーはアピステの商品に対する考え方、技術開発に対する姿勢をまさに体現した商品。お客さまに価値のある商品を提供しつづけることが目標、いや、目標というよりこれが唯一の『目的』という表現の方が適切かもしれません」。
そう語るA.F.は達成感と自信に満ち溢れていた。

商品開発
2018年/中途入社
A.F.
前職
大手メーカーで商品開発部門に在籍。
アピステへの入社理由
開発案件ごとに新しく学ぶこともあり充実してはいたものの、次第に「商品の仕様はどのように決められているのか」「開発した商品に対してお客さまはどのような感想を持っているのか」など、技術開発以外のことにも関心を持った。そのとき、アピステが商品企画から生産まで担当するエンジニアを募集していることを知り、転職を決意。
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STORY 2「業界初」
次世代ノンフロンチラーの開発
「業界初」ノンフロンチラー。
使い勝手を追求すると、
新たな「業界初」が生まれた。


商品開発
2017年/中途入社
K.N.
生産設備の冷却水をつくるチラー。
「別に精度も機能もいらない」。「普通に動いて当たり前」。
お客さまからは、そんな声ばかり。
普通が当たり前の装置・・・だったはずのチラーに、
製造技術の経験があるK.N.は、
ドライブレコーダーを搭載することを提案。
ふとしたお客さまの言葉から、
業界初のアイデアが生まれる。
工場の生産設備で使う冷却水を供給するためのチラー。停止することなく安定稼働することが要求される。重要な装置だが、普段意識されることはほとんどない。
アピステでは、開発着手に当たって、数十件のお客さまを訪問して、商品の使い方、不満などを確認していく。
「別に特別なものはいらない」。「普通に動けば十分」。ほとんどのお客さまがそうした反応をする中、K.N.は、あるお客さまの言葉が気になった。
「夏場、暑くなるとオペレーターがチラーの設定温度を勝手に下げることがある」。
前職で製造技術を担当していたK.N.は、些細な人の行動が、生産品質に大きな影響を与えることを知っていた。
「ドライブレコーダーがあれば、その時の行動を振り返ることができる」。
こうして、業界初の開発がスタートした。
初めての開発業務だったが、
フラットな環境で気軽に相談できた。
チラーにドライブレコーダーを搭載する。長時間の記録、見やすい表示、使いやすいインターフェース。これらの要求を満足するためには、USBとEthernetのインターフェース、液晶表示が最適ということになり、チラーのような装置では珍しく、マイコンにOSを搭載することになった。
初めての開発業務で分からないことばかり、不安とプレッシャーもあった。
「今回は、先輩社員の提案で、基板の設計は協力会社に依頼しました。わからないことだらけだったので、必死に勉強もしました。アピステでは、初めての仕事でも任せてもらえます。わからないことは気軽に相談できるし、問題が発生したら、助けてもらえます」。
「次は、もっと自分でできるようになりたいです」。
不安を克服したK.N.の言葉からは、成長の色がうかがえた。

生産工場の立ち上げも担当し、
思い入れの深い商品となった。
開発を終えたK.N.は、生産技術も担当した。
生産業務においては、コストと品質のバランスで悩まされることも多い。
「アピステでは『最小の資本と人で最大の付加価値を上げる』という経営理念があります。今回、商品の仕様検討から開発、生産と担当しましたが、常に判断基準が明確です。迷ったときは相談することもありますが、『お客さまの価値』を基準として説明してもらえるので、わかりやすく、とても勉強になります」。
「この新しい価値を提供するチラーは、アピステでないと生まれなかったと思います」。
K.N.は言う。
「アピステでは、やりたいと思ったことは何でもやらせてもらえます。今は、3D-CADを勉強中です」。

商品開発
2017年/中途入社
K.N.
前職
大手メーカーで電子部品の製造技術を担当。
商品開発の経験はなく、技術分野も初めてのフィールド。
アピステへの入社理由
「その商品は自分がつくった」と自信を持って言えるような仕事がしたい。自分の成果が業績向上に大きく影響するような環境でエンジニアとして成長したい。そのような想いを抱きながら転職を考えていたときにアピステに出会う。年齢や役職に関係なく裁量権を持って仕事を進める風土や少人数で仕事をする環境が自分にマッチしていると感じ、入社を決意。
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