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海外取引の基本ルール

海外との取引について

海外との取引には国内取引にはない様々なルールがあります。

言葉としては誰もがよく知る「貿易」「輸出・輸入」ですが、日頃携わっていないと、いざ現実問題に直面したときに困惑することが多々あるのではないでしょうか。
グローバル化が言われて久しく、海外市場獲得が重要課題になったり海外に製造や営業の拠点を設けて運営することが必要になったりと、業界を問わず海外との取引の問題は避けて通れないものとなってきました。
今回はこのようなビジネス環境に鑑み、海外との取引に関する基礎的な知識をご紹介して業務にお役立てていただくことを目的といたしました。

「貿易」と「輸出・輸入」

貿易(輸出・輸入)には国内取引とは
異なるリスクも考える必要があります。

貿易

異なる国(あるいは国に準じる)と国の間における売買取引(自国と他国との間の取引だけとは限らない。)のことを指します。

「貿易」には、次の3つの種類があります。

  1. 商品貿易:「財」の国際取引
  2. サービス貿易「サービス」の国際取引
    例)運送、情報、通信、旅行、建設、金融・保健など
  3. 技術貿易
    特許権や実用新案権などの知的所有権や技術の国際取引

輸出

一般には、異なる国に商品を売ることですが、関税法上の定義は「内国貨物を外国に送り出すこと」となっています。

輸入

一般には、異なる国から商品を買うことですが、関税法上の定義は「外国貨物を本邦に引き取ること。輸出の許可を受けた貨物を本邦に引き取ること。」となっています。

※関税法では、「輸出・輸入」に「売買取引」という要素は規定されていません。従って、無償譲渡や返品・返送も「輸出」「輸入」ということになります。

貿易と国内取引の違いとリスク

国内取引と貿易の相違点 貿易に係るリスク
取引相手が外国にいるので相手のことをよく知らない
  • ・輸出者の場合
    輸入者が商品代金を対して支払ってくれるか。
  • ・輸入者の場合
    代金支払いに対してちゃんと商品を送ってくれるか。
信用リスク
国が違うため、考え方や商習慣が違う
  • ・納期や品質などの点での見解の相違が、トラブルや損害につながりかねない。
  • ・取引に付帯する経費の負担者など、国内での商習慣や常識との違いからトラブルになりかねない。
  • ・原則として、返品ができない。
 
国内で流通する通貨が取引相手と違う
  • ・代金支払い、受取りのいずれの場合も、外貨と邦貨の交換が必要であるため、為替変動により金額が変わる。
為替変動リスク
距離が離れているため、運送に時間がかかる
  • ・運送中に出くわす事故や盗難といったトラブルに遭う可能性のある期間が長い。
  • ・時間の経過により、商品が「変質」「減損」「損傷」する可能性がある。
  • ・運送に時間がかかっている間に、その商品の商機を逃してしまう可能性がある。
運送リスク
  • ・輸出者の場合
    通常、代金の受け取りは出荷後のため、商品の仕入れ・製造に費やした資金を負担しなくてはいけない。
  • ・輸入者の場合
    通常、代金の支払いは販売前のため、輸入した商品が売れるまで資金を負担しなくてはいけない。
資金フリーズのリスク
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